reTONE
引き出しの中のスマートフォン。1 台だけ reTONE が点いている(3D で描いた絵)

役目を終えたのは、
分かっている。
それでも、
もう一度使いたかった。

reTONE は、かつての Android 端末を、root や改造なしで音楽専用機にするアプリです。ホーム画面、ロック画面、再生画面を一体で作り替え、軽快に動くことと、音を損なわないことを大事にしています。このページでは、作っている私が、なぜこれを作ることにしたのかを書きます。

とても
小さかった。

ベゼルレスに
挑んでいた。

音に
凝っていた。

ガジェットとして、好きだった。

始まりは単純で、かつてのスマートフォンがガジェットとして好きだったことです。今より小さな端末が多く、国産のメーカーがそれぞれのこだわりを打ち出していた時代がありました。ハードウェアとして見ると、ベゼルレスに挑んでいたり、音響に力を入れていたりと、面白いものが多くありました。こんなものを作っていたのかと驚く端末が、今は中古店で千円、二千円で並んでいます。使い道がないから安く、けれどモノとしては今でも面白い。そこに惹かれました。

眺めるだけでは、
物足りない。

好きで手に入れても、今のアプリはほとんど動かず、現実には使えません。それでも、憧れていた端末を手に入れて、ただ眺めるだけというのも違うと思いました。カスタム ROM も試しましたが、入れられる端末は限られ、入れてもメインのスマートフォンに戻るわけではなく、一週間もすると使わなくなっていました。最新のスマートフォンに近づけようとするのではなく、役割を一つに絞ったほうがよいのではないか。そこから、音楽専用機にするという考えが生まれました。

音楽にしたのは、
オーディオが好きだから。

かつてのスマートフォンの中には、DAC や独自の音響設定を売りにした端末があります。オーディオの世界では、昔のアンプやプレーヤーが名機として使い続けられ、年数が経ったから価値がないとは限りません。スマートフォンや Android の DAP も、本来はそういう見方ができるはずです。その機種がどんな考えで作られ、どんな音を鳴らすのかを楽しみたいのです。そのために、サンプルレートの変換は一度だけにし、USB DAC にはデータのまま送り、端末が再生できない形式も reTONE 自身で読んで鳴らします。

reTONE を表示した AQUOS PHONE ZETA SH-02E(3D で描いた絵)

ちゃんと動く、
一台の音楽プレーヤーに。

いちばん大事にしているのは、年数の経った端末でも軽快に、安定して動くことです。そのうえで、音楽プレーヤーだけでなく、ホーム画面、ロック画面、音響設定への導線まで含めて、一台の音楽専用機として感じられるようにしたいのです。軽いランチャーと音楽アプリを組み合わせても、別々に作られたアプリでは、音楽のための一台という一体感は生まれません。スマートフォンの中で音楽アプリを開くのではなく、電源を入れた瞬間から DAP として存在していること。それが理想です。

少しずつ重なる人へ

もったいないから我慢して使うのではなく、
面白いから使いたい。

「昔のスマートフォンが好きな人」「オーディオが好きな人」「改造が好きな人」と、一つに分けるのは難しいと思っています。使ってほしいのは、その要素が少しずつ重なる人です。かつてのガジェットを見ると気になってしまい、イヤホンや機種による音の違いを面白がり、ROM 焼きまではしなくても自分で少し手を加えて道具を仕立てるのは好きな人。そういう人に届けばと思っています。

棚から選ぶ一台に。

DAP として、実際に使ってもらえたらうれしいです。毎日持ち歩く必要はなく、オーディオイベントに出かけるとき、「今日はこれを持っていこう」と棚から選ぶ一台になったら面白いと思います。イヤホンを替えたり、別の端末と比べたり、その機種の音や操作感を話したりする。入れて終わりではなく、ときどきでも音楽を聴く理由が残れば、道具として生き返ったと言えるはずです。その先で、機種ごとの発見や話が集まり、音楽端末の図鑑のようなものになればと思っています。

無料にした理由。

千円で見つけたスマートフォンに、千円のアプリを入れるかと聞かれたら、私ならためらいます。気軽に試せることが、この遊びの大事な部分です。だから、無料にしています。もし支援を募るなら、機能を解除するための料金ではなく、無料アプリの開発と維持、検証用の端末を集めて対応範囲を広げる活動への支援という形が自然だと考えています。

開発の支援について

もう使えない一台を、
もう一度使いたい一台へ。

最新の機械に追いつかせたいわけではありません。その端末にしかない形や手触り、音へのこだわりを、もう一度楽しめる状態にしたい。reTONE 自体が主役というより、端末を再発見するための媒介になれたらと思っています。

作っている人。

Ryohei IidaIida Piano Co., Ltd. 取締役 オーディオ事業担当+

ピアノの調律師として、ヤマハで技術を学びました。Iida Piano のオーディオの仕事は、自分で設計したヘッドホンを KuraDa のブランドで海外のショーに持ち込んだことから始まりました。設計の参考に集め始めたヴィンテージのヘッドホンは、黎明期のものほど方式も構造もさまざまで、作り手が手探りで考えた跡が残っています。古いスマートフォンにも同じ面白さを感じていましたが、ヘッドホンと違って、手元に置いておくことしかできませんでした。それを変えたくて作ったのが reTONE です。

Iida Piano Co., Ltd.日本の楽器店から始まった会社+

オーディオ事業では、自社ブランド KuraDa のヘッドホンと、国内外のオーディオブランドの取り扱いを通じて、音の良さにとどまらないオーディオの面白さを見つけ、共有することを目指しています。

このプロジェクトについて

各社とは関係のない、
独立したアプリです。

reTONE は、端末メーカー、Google、音楽配信サービスの各社から提携や承認を受けていません。root や改造を必要とせず、端末メーカーのソフトウェアも同梱していません。記載の会社名、製品名、サービス名は、各社の商標または登録商標です。

クレジット

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  • David Reid
  • public domain または MIT-0
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  • Apple Inc.
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